上棟式は、家づくりの大きな節目となる重要な行事です。
棟梁や大工さんへ「ここまでありがとうございます」「これからもよろしくお願いします」という気持ちを形に表す機会でもあり、施主としてはご祝儀や手土産をどう準備すべきか悩む方も少なくありません。
「金額の相場はどれくらい?」「手土産は何を選ぶと喜ばれる?」「袋や熨斗(のし)はどうすればいい?」など、初めての方にとっては疑問だらけでしょう。
この記事では、実際に施主が用意した事例を紹介するとともに、一般的な相場やおすすめの手土産、準備のポイントを徹底解説します。
さらに、袋やのしテープなどを手軽に百均で揃える方法も解説し、失敗しない上棟式の準備をサポートします。
上棟式で大工さんに感謝を伝える意味

上棟式は、家の骨組みが無事に建ち上がったことを祝うとともに、これまで工事を進めてきた職人さんたちへ感謝を伝える行事です。
大工さんにとっても「この家を最後までしっかり仕上げよう」という気持ちを新たにする大切な機会であり、施主と職人の関係を深める意味合いがあります。
もしご祝儀や手土産を用意しなかったとしても大きな失礼にはあたりませんが、「感謝の気持ちを形にして伝える」ことはその後の工事を円滑に進める上でも効果的です。
特に昔からの慣習が残る地域では、上棟式のしきたりを重んじる風潮もあるため、ある程度の準備をしておいた方が安心といえるでしょう。
上棟式での棟梁・大工さんへのご祝儀の相場
一般的なご祝儀の相場
上棟式におけるご祝儀の金額は、地域や工務店の慣習によって差がありますが、全国的に多い目安は次の通りです。
- 棟梁(現場の責任者):10,000円前後
- その他の大工さん:5,000円前後
- 手伝いに来てくれた人(職人・工務店スタッフなど):3,000円程度
この金額はあくまで「気持ち」として渡すもので、必ずしも固定的なルールではありません。
ただ、あまりにも少なすぎると失礼にあたる可能性があるため、相場を意識することは大切です。
施主の実例
棟梁に1万円、他の大工さんには5,000円を包んで渡しました。この金額設定はまさに相場通りで、施主としても無理のない範囲で感謝を表せる良い方法です。ご祝儀を渡す際には「本日はありがとうございます。最後までよろしくお願いします」と一言添えるだけで、相手に誠意が伝わります。
ご祝儀の入れ物と用意の仕方

ご祝儀を準備する際には、ご祝儀袋や入れ物にも気を配る必要があります。
- ご祝儀袋は「紅白の蝶結び」の水引きが基本です。表書きは「御祝」または「上棟御祝」とします。
- 最近は百均ショップでも質の良いご祝儀袋が揃っており、手軽に準備できます。
また、渡す際にそのままではなく、紙袋やビニル袋にまとめて入れておくと見栄えが良く、持ち運びも便利です。
百均では紙袋や透明の包装袋、さらにのしテープも購入できるため、わざわざ文具店や専門店に行かなくても十分準備可能です。
これらを上手に活用すれば、低コストで失礼のない形に整えられるでしょう。
手土産の選び方:一般的な定番と施主の事例
一般的に喜ばれる手土産
上棟式で用意する手土産は、高級品である必要はなく、「気持ちが伝わるもの」「皆で分けやすいもの」を選ぶのがポイントです。定番としては以下のようなものがあります。
- 縁起物の赤飯
- 地元の銘菓や焼き菓子
- ビールや日本酒などのお酒
- ノンアルコール飲料やスポーツドリンク
- 果物や詰め合わせギフト
これらはどの地域でも受け入れられやすく、幅広い年代の職人さんに喜ばれる傾向があります。
施主の実例
実際の施主は、次のような手土産を用意しました。
- 赤飯:縁起が良く、上棟式にぴったり。
- ビール・レモンサワー:仕事終わりに自宅で楽しめると大好評。
- おつまみ用のお菓子:分けやすく、すぐに食べられる。
- オロナミンC:作業後の疲労回復に役立つ栄養ドリンク。
実際に渡したところ「気が利くね」「ありがたい」と大工さんから喜ばれたとのことです。

手土産を準備する際の工夫
百均アイテムを活用
手土産を配る際も、百均で購入できる紙袋や包装資材を活用するのがおすすめです。
- 小分け用の紙袋(シンプルで使いやすい)
- ビニル包装(飲み物や食べ物をまとめるのに便利)
- のしテープ(簡単に「御祝」の雰囲気を出せる)
これらを使えば見た目も整い、清潔感のある印象を与えられます。
コストも抑えられるため、実用性と見栄えを両立できます。



手土産のタイミング
手土産はご祝儀と同様、上棟式が終わった後や作業がひと段落した時に渡すのがベストです。
「本日は本当にありがとうございました。どうぞお持ち帰りください」と声を添えると、さらに丁寧です。
地域差と最近の傾向
上棟式のしきたりやご祝儀・手土産の内容には地域差があります。
昔は盛大に餅まきやご近所への振る舞いを行う地域もありましたが、最近では簡略化するケースも増えています。
そのため、「工務店や棟梁に事前に確認しておく」ことが大切です。
あらかじめ相談しておけば、必要以上に準備しすぎてしまうこともなく、スムーズに対応できます。
まとめ

上棟式でのご祝儀と手土産は、施主から大工さんや棟梁に感謝を伝える大切な心遣いです。
- 一般的な相場は、棟梁に1万円、他の大工さんに5,000円。
- 実例としてもこの金額で渡した施主が多く、安心できる目安。
- 手土産は赤飯、ビール、レモンサワー、お菓子、オロナミンCなどが実際に喜ばれている。
- 準備には百均の紙袋・ビニル包装・のしテープを活用すると便利で安価。
形式ばかりにこだわる必要はありませんが、「感謝の気持ちをしっかり形にする」ことが最も大切です。
これから上棟式を迎える方は、ぜひご祝儀と手土産を心を込めて準備し、思い出に残る一日を迎えてください。