「フルローンで家を建てるから、現金はほとんどいらない」と思っていませんか?
実は、住宅ローン以外にも現金が必要になる場面はたくさんあります。
地鎮祭や上棟式でのお金、近所への挨拶費用、家具家電の購入費など、ローンではまかなえない支出も多いのが現実です。
この記事では、新築で住宅ローン以外にどんな現金を用意すべきかをわかりやすく解説します。
これからマイホームを建てる方は、思わぬ出費で慌てないよう、ぜひ最後までご覧ください。
新築で住宅ローン以外に用意する現金

新築で住宅ローン以外に用意する現金の例を紹介します。
意外と現金も必要になるため、フルローンの場合でも現金も用意しておきましょう。
頭金(10万円〜)
最近はフルローンで借りる人も増えていますがほとんどのハウスメーカーや工務店が契約料として、頭金を10万円〜数十万円ほど必要な場合が多いです。
完全フルローンでも契約時の印紙代や事務手数料などで現金が必要になるため、最低限の現金は手元に置いておきましょう。
地鎮祭の玉串料(3万円程度)
地鎮祭とは、工事の安全を祈願する儀式です。
神主さんに渡す玉串料(初穂料)は相場で2万〜3万円程度。
封筒には「玉串料」または「初穂料」と書き、神主さんに渡します。
多くのハウスメーカーでは施主が準備しますが、依頼先によっては建築会社が手配するケースもあります。

地鎮祭の近所への挨拶回り
地鎮祭の前後には、近所の方へ挨拶回りをしておくと安心です。
タオルやお菓子など500〜1,000円程度の粗品を10軒前後用意しておくと良いでしょう。
新築時の印象はその後のご近所付き合いにも影響します。

上棟の大工さんの弁当や差し入れ
上棟(棟上げ)の日は、大工さんたちが朝から夕方まで作業します。
この日はお弁当代や飲み物代として2〜4万円程度の現金が必要です。
最近ではお弁当を用意せず、飲料と菓子類を配るだけのケースもあります。

上棟の大工さんのご祝儀(棟梁1万円、それ以外5千円)
上棟の際には、ご祝儀を包むのが慣例です。
棟梁1名と大工が5〜10名程度が一般的です。
金額の目安は棟梁に1万円、その他の大工さんには5,000円程度。
地域や工務店の方針によっては不要な場合もあるため、事前に確認しておくと安心です。
また、棟梁や大工さんへの手土産も用意する必要があります。
また、上棟の際に餅まきなどをやる場合はその費用も別途必要になります。

上棟の近所への挨拶回り
上棟の日は工事音が大きくなるため、近隣への配慮が欠かせません。
地鎮祭と同様に500〜1,000円程度の粗品を用意して「本日上棟いたします」と一言添えて回るのが一般的です。

現場への差し入れ
工事期間中は、現場で作業している職人さんへ定期的に飲み物やお菓子の差し入れをする人も多いです。
特に夏場はペットボトルのドリンク、冬は温かいコーヒーなどが喜ばれます。
1回あたり数千円の出費ですが、感謝の気持ちを伝える良い機会になります。
家具家電の購入費用
新築入居に合わせて家具や家電を新調する場合、50〜150万円程度は見ておきたいところ。
特に冷蔵庫・洗濯機・テレビ・エアコン・照明などは初期費用が大きくなりがちです。
オプション費用を抑えても、家具家電で予算オーバーになるケースはよくあります。
引っ越し費用(10万円程度)
引っ越し業者への依頼費用は、10万円前後が目安。
荷物量や距離、時期によって金額は変動します。
3〜4月の繁忙期は料金が高くなるため、余裕を持って予約しておきましょう。
大型ゴミや家電製品等の処分費用
旧居の片付けでは、不要になった家具や家電を処分する費用も発生します。
粗大ごみ処理券の購入、リサイクル料金などを含めると1〜5万円程度かかることもあります。
「引っ越し前に処分」しておくと、新居でのスペースが無駄になりません。
引っ越しの近所への挨拶回り
新居に入ったら、近隣への挨拶回りも忘れずに。
同様に500〜1,000円程度の粗品(タオルや洗剤など)を準備しましょう。
今後の生活を円滑にするための大切なステップです。
不動産取得税
不動産取得税は、土地や建物を取得した際に都道府県に支払う税金です。
建物の登記後、数か月〜1年ほどで納税通知書が届きます。
新築の場合は軽減措置があるものの、10万円前後の支払いが発生するケースもあります。
火災保険(5年で30〜50万円程度)
住宅ローン契約時には火災保険の加入が必須です。
契約年数や補償内容によりますが、5年分で30〜50万円程度の一括払いが一般的です。
地震保険をセットで加入するとさらに費用が増えるため、予算に余裕を持っておくことが大切です。
【目安】住宅ローン以外に用意する現金の一覧表

住宅ローン以外に用意する現金の目安です。
| 費用項目 | 目安金額 | 支払いタイミング |
|---|---|---|
| 頭金 | 10万円〜 | 契約時 |
| 地鎮祭玉串料 | 約3万円 | 地鎮祭当日 |
| 地鎮祭の近所挨拶 | 5,000〜1万円 | 地鎮祭前後 |
| 上棟の弁当・差し入れ | 2〜4万円 | 上棟日 |
| 上棟のご祝儀 | 棟梁1万円/他5千円 | 上棟日 |
| 上棟の近所挨拶 | 5,000〜1万円 | 上棟前後 |
| 現場への差し入れ | 数千円×数回 | 工事期間中 |
| 家具・家電費用 | 50〜150万円 | 入居前後 |
| 引っ越し費用 | 約10万円 | 入居時 |
| 不用品処分費用 | 1〜5万円 | 引っ越し前 |
| 引っ越し挨拶 | 5,000〜1万円 | 入居直後 |
| 不動産取得税 | 約10万円 | 入居後(県税) |
| 火災保険 | 30〜50万円(5年) | ローン契約時 |
まとめ

「フルローンだから現金は不要」と思っていても、実際には現金が必要になるタイミングが多いのが新築のリアルです。
特に地鎮祭や上棟式、家具・家電の購入、火災保険などはローンに含まれないため、事前の資金計画が欠かせません。
目安としては、最低でも50〜100万円程度の現金を確保しておくと安心です。
住宅ローンの審査だけでなく、入居後の支出にも対応できるよう、今のうちに準備しておきましょう。

